

このようなお悩みの方に向けた内容です。

ここではシズル写真の魅力を活かすためのフォント選びやデザインのコツと、ダラダラ作業にならないための方法をお伝えします。
この記事で分かること。
・レイアウト・デザインの決め方
・フォントの効率的な決め方
・シズルを活かしたデザインの実例
この著者の簡単なプロフィール
・広告代理店アートディレクター
・食品広告に携わって15年目
・撮影ディレクションの経験豊富
※この記事の画像はAdobeソフト「Illustrator」で作成しました。
シズルが何か分かる記事はこちら
モノクロでレイアウトを固めよう
どんな配色にすべきか…。
どんなレイアウトにすべきか…。
どんなディティールにすべきか…。
色々な作業を一度にしようとすると、デザインが行ったり来たりで、ぜんぜん進まない。といった感じになります。

そんな時は、カラーからモノクロにして、レイアウトをしっかり決める事から始めるようにしましょう。


漫画家が一度「下書き」をしてからペン入れをするのと一緒で、
デザインもレイアウトをがっちり決めてから色や細部の調整をした方が、断然効率が良いです。
構図とレイアウトって何が違うの?
構図はアートや写真などの「全体の構成」の事。写真を撮る時、被写体の位置やアングルを決め、全体の仕上がりを意識しますよね。これが構図です。対し、レイアウトは、主に広告や雑誌などのデザイン編集に使われ、写真や文字などを「どこに配置するかを決める作業」です。
" 推しフォント " を決めておこう


あなたのパソコンにも、よく使うものものから、一生使わないんじゃ…というものまで膨大な量のフォントが入っていると思います。
いっぱいあるフォントを、ざっくり分けるとこんな感じでしょうか。

例えばゴシック系ならMB101、明朝系ならA1明朝といった感じで、このフォントを使っとけば無難でしょうというフォントを決めておくと作業効率がよくなります。

経験を積んでいくうちに、どんなフォントがいいか分かるようになりますが、
デザインの上手な先輩の使ってるフォントを真似したり、雑誌や書籍から参考にしたりすると良いでしょう。
フォント選びに時間がかかる人は、まずは自分なりの「推しフォント」で進め、ある程度の構図を固めてから、他のフォントを選んでクオリティをあげるようにしましょう。
シズル写真が活きるデザインをつくろう
構図やフォントが決まったら、デザインしていきましょう。

それを念頭におけば、どんなデザインにすれば良いかの方向性が定まります。
また、写真を活かした、つまりマズそうに見せないために、配色選びにもこだわらなければいけません。
色選びに迷わないための記事はこちら 続きを見る
もう迷わない!【デザインの配色】色案地獄から脱出する3つの方法
実際に、デザインをして解説していきます。
食感を活かすデザイン
パンケーキのふわふわシズルを活かす
<画像>instagram.com/harapecopino/
使用フォントは、A-OTF A1明朝 Std Bold
「やわらかさ・軽やかさ」を表現。淡い水色と文字のフチをボカして、優しい雰囲気に仕上げました。
明朝系フォントは、文字の大きにメリハリをつけたり、動きをつけることで、それっぽいデザインになります。

クッキーのザクザクシズルを活かす
使用フォントは、カラットUB
ふわふわのパンケーキに対し、「ボロボロこぼれる硬い食感」を表現。
曲線のない直線だけのフォントと、印象の強い赤色でインパクトが出ることで、クッキーの硬さやサクサク感を伝える事ができます。

素材の良さを活かすデザイン
「生」の価値を活かす
使用フォントは、A_KSO 闘龍
国産の食材や、和食と親和性のあるものは、「筆書体」との相性がいいです。
「しらす」の場合、「生」という単語に価値があるので、あえて「生」を大きくして強調。文字背景の色も藍染めカラーで「和っぽさ」を出してみました。

「宇治抹茶」の価値を活かす
使用フォントは、A-OTF 角新行書 Std
長い歴史と伝統を持つ「宇治抹茶」。
抹茶色と小豆色の配色で和を感じる「京風デザイン」で表現。
上品で高貴な感じにするために「宇治抹茶」の文字には動きや強弱をつけず、落ち着いた雰囲気にまとめました。

限定・季節感のあるデザイン
誕生日限定の表現
使用フォントは、A P-OTF かもめ龍爪 Std M
黒毛和牛・お誕生日限定・肉ケーキ。
伝える文字情報が多い場合は、優先順位を決めます。
この場合は「黒毛和牛が食べれるよ。しかもお誕生日の人だけね。」という訴求にするので、
黒毛和牛を最優先にして、上質感が出るようなフォントとデザインにします。
お誕生日限定の情報は「リボンのイラスト」で表現。文字でガッツリ伝えなくてもイラストだけで伝える事ができます。

季節感を出す表現
使用フォントは、A P-OTF A1ゴシック Std
クリスマスのような季節イベントは、さきほどの黒毛和牛と一緒で、でかでかと文字で「クリスマス」と言わなくても、配色やデザインのみで伝えるだけで充分です。

細めのゴシックと、赤と金の配色で雰囲気が出るようにしました。
まとめ
シズルを活かすためのでフォント選びや、デザインに迷わないためのコツをお伝えしました。
以下まとめです。
・レイアウトに迷ったらモノクロにしよう
・モノクロはレイアウトに集中できる
・「推しフォント」を決めておこう
・伝えたい事を明確にデザインしよう
・文字に動きをつけると効果的
・文字情報が多い時はイラストも活用しよう



デザインに時間がかかっちゃう人は、まず、「何を伝えるか」をしっかり決めてから作業に取り掛かるようにしましょう。
ダラダラと迷う時間から解消されれば、デザインスピードがグッとあがるので、またひとつレベルアップしますよ!
一番下にある【コメントを書き込む】に感想や意見をいただけると、今後の記事クオリティアップやモチベーションに繋がります。
ご覧いただきありがとうございました。