
今回は、このような方に向けた記事です。
・食品チラシの目的
・売れないチラシの特徴
・売れるチラシにするために
デジタル広告が増え、ニーズが少なくなっているとはいえ、まだまだ需要がある折込チラシ。特に地方に住む高齢者家族には、必要不可欠と言っていいでしょう。

・広告代理店アートディレククター
・チラシ制作歴15年以上
・大型スーパーの食品チラシ担当
料理シズルの記事はこちらから! 続きを見る
デザイナー必読【シズル感】写真とコピーで食の魅力を伝えるコツ
もくじ
折込チラシの目的

チラシは、新聞と一緒に消費者のもとに届けられますが、当然ながら、ライバル店(競合他社)のチラシも一緒に届けられます!
「トマトはこっちのお店が安いわ!」
「今週はポイントが倍だってー!」
消費者はいろいろなチラシを比較検討して、買いに行くお店を決めます。



スーパーは、多い人でほぼ毎日、少ない人でも週2回と、非常に多い頻度で利用されます。

消費者がチラシでチェックしているのは、
・特売品があるか
・今晩のおかずの参考はないか
・旬のものがあるか

売れない折込チラシの理由


1、チラシ期間中のお店全体の売り上げ
2、チラシ掲載商品の売れた数
この著者である私が携わっていた「大型スーパー」は後者の方でしたが、どっちにしても、お客様が来店しないと売り上げは発生しないのは当然のこと。
そして来店しないというのは、そもそもチラシに興味を示さなかったという可能性もあります。
まずは、「こんなチラシでは興味は示さない。」つまり売れませんよ。って事からお話しします。
あたりまえの情報すぎる
あたりまえの価格。あたりまえの商品。


チラシは、興味を持ってもらってはじめてコミュニケーションが生まれます。
・あっと驚く価格
・旬のもの、話題のもの
これらの情報がないチラシは全く消費者には伝わらずスルーされてしまうのがオチです。
夕飯のヒントがない
チラシは「今晩のおかず目的」でチラシを見る人が圧倒的に多いです。
「最近はお肉ばかりだから、お魚料理がいいかな…。」
「素麺ばかりで飽きたから、違うものにしなきゃ…。」


「ついで買い」訴求ができてない
訴求とは
買い手が購入したい気持ちに働きかける事。文字どおり、商品の魅力を「訴えて」お客様に購入を「求める」といったイメージです。







折込チラシは商品名や価格、商品情報以外に、スペックやら産地やら、とにかくたくさんの情報がぎゅうぎゅうに詰め込まれています。

売れる新聞折込チラシに改善





チラシを見て来店したくなるきっかけは主に3つあります。
・特売品があるか、新商品があるか。
・今晩のおかずのヒントがあるか。
・ついで買いの訴求ができているか。
特売品と新商品
まずは特売品について。




なぜ野菜なのか?
・利用頻度が多く、集客力も強い。
・天候の影響で価格変動が激しい。
「お店の売り上げが左右される」と言われるほど、商品力が強いのが野菜です。
・野菜が安ければ、お客さんが来店する。
・お客さんが来ると野菜以外も買う。
・結果、お店の売り上げがあがる。
といったイメージ。
また大雨や台風など、天気の影響で価格が大きく変わるため、野菜の高値と安値をしっかり把握する事が重要です。


新聞をとってなくても、今はお店の公式ホームページでチラシを見る事ができるので、スマホやパソコンでも簡単に見る事ができます。
続いて新商品について。



新商品にはいろいろあります。全くの新しい商品や既存商品の新フレーバー。流行のスイーツや話題商品など…。



春はいちご、夏はスイカ、秋はぶどう、冬はみかん、といった季節フルーツを掲載するだけで、季節感と目新しさを出す事ができます。


フルーツは野菜と一緒で、仕入れによって価格も産地も変わるため、他のお店とは差別化をしやすくなります。
献立選びに優しい設計








喜ばれるキーワードは、「時短と手軽」
「これなら簡単にできるかも。」と喜ばれるメニューを提案すると興味を持ってもらえます。


・〇〇分で完成!
・レンジでできる!

「〇〇するだけ」
焼くだけ・ほっとくだけ・切るだけ・チンするだけ・のせるだけ。
例えば、野菜切るのが大変な野菜炒めも、
カット野菜で焼くだけ簡単!「野菜炒め」
と、カット野菜を使った楽チンレシピの紹介をする事ができます。
「〇〇分で完成」
10分で完成! 5分であっという間!
具体的な数字を入れて訴求するのも効果的です。
10分で完成!夏野菜たっぷりカレー
時間がかりそう…と言って敬遠されがちな料理でも、具体的数字を入れる事によって「これならできるかも♪」と思ってもらえます。
レンジでできる!
時短料理の最強アイテムの「電子レンジメニュー」も紹介していきましょう。
油不要!レンジでできる「ジューシー唐揚げ」
揚げ物や焼き魚など、「え?こんなものまでレンジでできるの?」という意外性があるメニューがより効果的です。



ついで買いの訴求










ついで買いの訴求は、お店側は売り上げアップ、お客さまは買い忘れ防止といった一石二鳥の効果があります。
今回は例として「焼肉用のお肉+焼肉のタレ」を挙げましたが、ほかにもいろんな関連商品があります。
・サンマには大根おろし
・鍋料理にはシメのうどん
・ヨーグルトにはフルーツ
・スナック菓子には炭酸飲料

まとめ
今回の記事をまとめます。
・他のお店と差別化できてない。
・夕飯のヒントが見つからない
・関連商品が探せない。
・特売品と新商品で差別化する
・まずは野菜の特売価格から覚えよう
・新商品はフルーツを押し出そう
・夕飯のヒントをつくってあげよう
・ママさんたちは家事に育児に忙しい
・「これならできそう」な手軽メニュー
・関連商品はくっつける
・お友達を増やしてグループ化
繰り返しにはなりますが、折込チラシは「お!」と興味をひかせる事ができなければ、一瞬でただの燃えるゴミになってしまいます。
新聞と一緒に織り込まれた、チラシの中から見てもらうためには、お店に足を運びたくなる「きっかけ」を分かりやすく伝える事。
これを常に意識するようにしましよう。
一番下の【コメントを書き込む】に感想や意見をいただけると、今後の記事クオリティアップやモチベーションに繋がります。
最後までありがとうございました。